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問29 「レオナルド・ダ・ヴィンチ」から学ぶ(史的研究1、小学生以上)

 29. 「レオナルド・ダ・ヴィンチ」から学ぶ(史的研究1、小学生以上)

 レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452年4月15kamogawa3-63.jpg日生まれ。アンキアーノ村。イタリア)は『モナ・リザ』や『最後の晩餐』、『ヴィトルヴィウス的人間』等を書いた、世界で最も偉大な芸術家の一人で、ルネサンスを代表する画家です。彼の絵には輪郭線がなく「スフマート技法」と呼ばれますが、これを完成させたことでも有名です。しかし生涯ダ・ヴィンチが書いた絵は十数点で、非常に少ないとされています。
ところで、ダ・ヴィンチは一生のうちに約30体の死体を解剖したそうです。ルネサンスの画家達にとって、「遠近法」と「解剖学」は絵画の基礎だったのです。ダ・ヴィンチが解剖したスケッチやメモは200枚ほど残されており、今ではこれをまとめた本まで出版されています。彼の解剖学絵へのアプローチは断続的にも、生涯続いたそうです。彼はその手記のなかで次のように述べています。
「どうして画家は解剖学を知る必要があるのか- 裸体の人々によってなされるうる姿勢や身振りにおける肢体を上手に描くためには、腱や骨や筋や腕肉の解剖を知ることが画家には必要である。それというのも、さまざまな運動や力に当って、いかなる腱もしくは筋がかかる運動の原因であるか、またもっぱらかのものを一目瞭然たらしめこのものを肥大ならしめるか知らんがためにほかならぬ」(レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 杉浦明平訳)即ち、いい絵を描くためには解剖学の知識が不可欠と述べているのです。
 
皆さんは様々なスポーツを選択されて、日々精進していることと思います。私は「いいスポーツ選手になるためには解剖学・運動器学の知識が不可欠」と思っています。筋肉を
鍛え、関節を柔らかくしようと思っても、どこにどのような筋肉があって、関節の構造はどのようになっているか知らなければ、効率的なトレーニングはできないはずです。ましてやスポーツを取り巻く障害を知らなければ、その予防すらできません。
 悲しいことに、現在の日本の教育では小・中・高校生を通じて、解剖学・運動器の生理や病理の授業が全くありません。理科や保健体育の時間に習うことも、循環・呼吸・消化・生殖・遺伝などの分野でしょう。背骨の授業なんて受けたことがないのではないでしょうか。簡単でもいいですから運動器の授業を行うべきです。それが無理なら、図書館で簡単な専門書を探し求め読むべきです。運動器のTVやラジオ番組の存在すら私は知りません。
 私は中学2年生の時「腰椎分離症」で1年間悩みました。数多くの医療機関を受診しました。そして「こんなに腰が痛いのなら高校では運動(陸上競技)はしたくない・・・」と思いました。
今の私が、30年前の私にタイムマシンで戻れて、小学生の自分自身にアドバイスできるならどうするか。正常の筋肉の構造を教え、柔軟の重要性、頻度の高いスポーツ障害を教えます。そして、そんな障害になったら辛いから「自分で防げ!」なんて言うでしょう。そして分離症で悩んでいた中学2年生の自分に会えるなら、「分離症だって克服しろ!」といい、腰に負担のこないストレッチを指導したいです。
先日から行っている小・中・高校生への運動器課外授業(啓蒙活動)では、多くの生徒から「楽しい!」っていう感想を頂きました。一人ではできない活動ですが今後も地道に行っていきたいです。
 
 レオナルド・ダ・ヴィンチから学びましょう!自分の身体の事(健常)を知らないで、トレーニング理論も何もありませんよね。一度真剣に自分で自分の「からだ」考えてみて欲しいものです。
 
 
参考文献
布施英利「君はレオナルド・ダ・ヴィンチを知っているか」ちくまプリマー新書

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