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問35.太股の「前」を意識するか。「後ろ」を意識するか。(動物・植物から学ぶ2、小学生以上)

 35.太股の「前」を意識するか。「後ろ」を意識するか。(動物・植物から学ぶ2、小学生以上)

 
 強靭な筋肉を持つサラブレッド。草しか食べないのにどうして筋肉隆々なのでしょうかね。特にお尻の部分の筋肉は隆々としていて、いかにも早く走れそうです。馬の強靱なお尻の筋肉について少し考えてみましょう。あのお尻の筋肉は実はハムストリングスなんです(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)。四つ足の馬は股関節を伸展するためにハムストリングスを使っているのです。同じハムストリングスという言葉でも、ヒトとは作用の違いがあるのです。
 ヒトのお尻は大殿筋・中殿筋・小殿筋という3つの殿筋から成り立っています。このうち大殿筋は、2足歩行のために独自の発達をしてきました。大殿筋は股関節を伸展する主要筋なのです。一方、中殿筋や小殿筋は股関節の外転の作用があります。普通ヒトは歩行時にも股関節を伸展しますから、だれでもある程度の大殿筋の発達は認めます。しかし中殿筋や小殿筋は、股関節を外転させる時別なトレーニングをしなければ鍛えられません(骨盤のインナーマッスル)。
 
 話をもとに戻しましょう。普段、太股の筋肉トレーニングを行う時はほとんどの選手は、太股の前、即ち大腿四頭筋に意識がいくのではないでしょうか?私自身も中学・高校時代は「大腿四頭筋、とくに内側広筋が盛り上げればいいなあ・・・」なんて考えていました。
しかし最近では違います。骨盤帯の前面では「大腰筋」を、後面では「ハムストリングス」を意識するようになりました。いかにハムストリングスが強靱で柔らかいか?即ち太股の前ではなく、太股の後ろの筋肉に意識が行くようになりました。
太股の前は筋肉トレーニングも柔軟体操も簡単です。しかし太股の裏の筋肉は筋肉トレーニングも柔軟体操も困難です。トレーニングもケアもサボリがちなのです。
 
 骨盤周囲筋についてですが、お腹の最表層である腹直筋には意識がいきますが、大腰筋は無視。大腿四頭筋には意識がいきますがハムストリングスは無視。学校スポーツの現場ではこのような傾向があるような気がします。ハムストリングスに意識がいかなければ、ケアを怠れば、今度はその代償として腰の障害が引き起こります。この話はまた「腰椎分離症」の項目でお話します。

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