問28 大腰筋(インナーマッスル)(解剖学2、小学生以上)
28.大腰筋(インナーマッスル)(解剖学2、小学生以上)
深いところの体幹筋をインナーマッスルと呼びます。直立姿勢の保持や、関節の位置を正しくする役割があります。もう少しわかりやすく言うと、「直接骨にひっついている筋肉で、体の上から直接触りにくいもの」です。俗に言いますと「ヒレ肉」のことです。これに対して皮膚近く(一番外側で筋肉の盛り上がりとして見えるもの)にある筋肉をアウターマッスル、そして、その中間にある筋肉をミドルマッスルと呼びます。これらの用語はスポーツの現場から出てきた用語で、医学専門の解剖書にはこのような簡単な分類はなされていません。それは各々の筋肉が実に複雑な走向をしているからです。
もう少し具体的に、インナーマッスルはどこにあるのでしょうか?体幹の中心すなわち「脊柱」についているもの。骨盤についているもの。肩関節の奥についているもの。膝関節の奥についているもの。そして、手・足の深部までインナーマッスルがあります。「そんなの多くて分からないよー!」っていう悲鳴が聞こえてきそうですが、特に重要なインナーマッスルを順次紹介していきますね。
今回は大腰筋。なんとも迫力のある名前ですよね。腰は「月=からだ」「要=かなめ」って書きますよね。その身体の要に「大」の字までついているんですから。これはお腹の奥底すなわち5個ある腰椎からおこり、太ももの付け根(大腿骨の小転子)に付着している筋肉です。この筋肉は腸骨筋(腸骨からおこり大腿骨の小転子に付着)との共動作業で、太股を引き上げる役割があります。大腰筋は上半身(腰椎)と下半身(大腿骨)を繋ぐ唯一の筋肉で、とても長いインナーマッスルの一つです。
太股を前に引き上げる運動は、非常に基本的な動作ですよね。この筋肉が「しなやかで強靭」であれば「走る・投げる・跳ぶ」すべての動作のパフォーマンスが上がりますし。コンタクトスポーツでは当たり負けしない身体になります。以前にNHK特集で「アサファ・パウエル選手(男子100メートル)」の大腰筋があまりに大きくて話題になりましたよね。私自身もあまりにあまりにびっくりしてしまいまして、何度もDVDを見直したものです。
大腰筋は体表から触ることができませんし、意識して動かすのも非常に難しいために、ほとんどの選手でこの筋肉に対する意識がないのが現状です。またこの筋肉を鍛えるには特別な方法のトレーニングが必要です。それを「スクワット」のコーナーでまた説明致します。
