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問10 できない理由探し(意識)

kamogawa0-57.jpgできない理由探し(意識)

 
 私は愛媛大学付属病院に勤務しています。愛媛県内で最も設備が整っている機関病院の一つと言われています。そこで働く職員数は多く、看護士、検査技師、レントゲン技師、ヘルパーといった様々な部署の協力を得ながらベテラン医師から若手医師までが一丸となって日々診察を行っています。
 日常業務は全部署に至ってシステム化され、無理・無駄・ムラが生じないように工夫されています。しかし、患者相手の仕事ですので、入院患者の急変や緊急搬送患者など緊張感が高まる場面や、予定外の業務もよくあります。その様な場合に、組織が大きいが故の悩みもあります。一斉に一つの仕事に関わる為の、職員の意志が統一できないこともあります。そんな場面では、各部署が難しい仕事をするのを煩わしいと考え、「できない理由」探しばかり始めます。
大学病院でそんなことが・・と思われるかもしれませんが、私はそのような場面に多数直面してきました。しかし、必要なのは、「できない」理由ではなく、「できない」状況の中にあってもそれを突破する建設的な意見だと私は思います。
 
 さて、あなたのスポーツ練習を取り囲む環境を考えてみて下さい。最近あった試合のことを考えてみて下さい。「できない理由」を探してはいませんでしたか?
 
 愛媛大学病院の近くにある東温高校では、男女のバレーボール部が同じ練習日にバレーボールのコート1面を半分ずつ使っています。男子と女子とではネットの高さが違うために同じネットでは到底練習はできません。そこで、1/2コートに各々男女別のネット合計2つを張れるように工夫しています。結果として1/2コートのさらに2/3程度しか守備範囲がなくなりますが、ネットを挟んで攻守の練習は可能となります。つまりネット際の練習はほぼ思い通りにできるのです。当然ながら、サーブの練習や、足の長いスパイクレシーブの練習はできません。
この高校のバレーボール部は「創意工夫」がモットーだそうです。狭いコートを有効に使えるべく工夫した良い例といえます。
 先日、同じ条件で練習をしている別の某高校を見学に行きました。フルコートのちょうど真ん中に、1/2コートの区切りにするべくネットが一つ張られていました。男女平等の面積にはなりますが、男女混合で練習している訳でもなく、攻守ともに中途半端な練習しかできていない印象でした。
 
 練習時には様々な制約が必ずあると思います。時間の制限、場所の制限、設備の問題、部員数や指導者の有無、毎日毎日不規則に生じる問題等、枚挙に遑がありません。
その度毎に、「自分がしたいこと」ができないものです。しかし、そのような制約の度に「できない理由」を探しているようでは問題はいつまでたっても解決しません。
また、それらの問題は毎日毎日降りかかってくるものなので、知らないうちに解決する意識すらなくなります。「学習された無力感」といってもいいでしょう。
 試合の時にも同じことがいえます。絶体絶命の不利な条件で、「できない理由」を探す選手は、勝つことも「できない」でしょう。kamogawa0-61.jpg
 
  できない理由を探していませんか?そこにあるのは自分の弱さ、甘さです。逃げ道を探しているだけです。探すのは「できない理由」ではなくて、「できる工夫」にしませんか。
 
「できない理由探し」この言葉を教えて下さったのは東温高校硬式野球部の八木俊博先生です。

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